電気関係の切手を収集
岩城出身の三浦さん
切手収集の趣味高じ、著書出版
居間の戸棚に詰まった切手ファイルは100以上。押し入れにも資料が積み重なる。
東京・稲城市に住む三浦正悦さん(55)=岩城町出身=は13歳からの切手収集家。
秋田高専を卒業後、都内の家電メーカーに就職した三浦さんは、徹底して電気関連の切手だけを集めている。
各図柄の意味するものを丹念に調べて知識を蓄積、とうとう電気に関する著書「おもしろ電気通信史」を出版した。
発電、ダム、原子力、家電、アンテナ―。三浦さんの切手ファイルは電気のさまざまなテーマ別にそろう。
1年に1テーマ(1―3冊)のペースでファイルを作成。
切手収集家の団体である「日本郵趣協会」が毎年1回開く国内最大級の切手展覧会「JAPEX」に出品するためだ。
23歳から海外出張時の1回を除き、連続で出品している。
切手は海外製がほとんど。切手商からの購買や収集家との交換で入手する。
ファイルには図柄の説明も、図書館で調べたり、購買・交換先に尋ねたりしてくまなく記入。
同じカテゴリーの図柄を同じページに張って「1つの物語にする」のが三浦さんのこだわりだ。
こうして蓄積した知識を「おもしろ―」で披露した。
ファイルのテーマから厳選した電磁気、電話、テレビなど11の章から成り、無線の章では大館市出身の故鳥潟右一らが発明した世界最初の無線電話機「TYK式無線電話」にも触れた。
家電メーカーは4年前に退職。現在は電磁波の健康への影響の研究にも取り組み、講演や執筆を行う。
妻加代子さん(53)=秋田市飯島出身=との間に1男1女。
「おもしろ―」は総合電子出版社刊、2000円(税別)。
切手ファイルの詰まった戸棚を背にする三浦さん=東京・稲城市